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ゆっくりアリスを捕まえて…… 「ゆっぐりざぜでー!!!」 山道を歩いていると、何処からか叫び声が聞こえてきた。 慌てて声のする方向に向かうと、ゆっくりアリスがゆっくり魔理沙を襲っているところだった。 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛く゛く゛く゛り゛り゛り゛り゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛」 「まりさ! まりさ! まりs?」 これ以上こんな気色悪いもん見たくないので二人を引き離した。 「まりさ! まりさ!」 それでも未だ飛び掛ろうとするコイツをバッグに詰め込んだところで、ゆっくり魔理沙に話しかける。 「やぁ、大丈夫だったかい?」 「ゆっぐりできるよ、おにいさんありがとう」 随分と礼儀正しいゆっくりだ、気に入った。 「そうかい、よかったら家においで、面白いものを見せてあげるよ」 「ゆ! おもしろいもの! みたいみたい。おうちつれてって」 「はは、じゃあ着いておいで」 連れてきたゆっくり魔理沙を中庭に通し、ここでまっててねと言って、自分は家の中に入る。 手持ちのバッグの中を見る。 「……ブツブツ……まりさ……れいむ……かわいいかわいい……ブツブツ……」 どうやら一応落ち着いたようだ。 バッグから取り出すとあたりをキョロキョロと見渡し始めた。 「……おじさんもゆっくりしたいの? しょうがないから、いっしょにゆっくりしてあげるよ」 ここまで本人そっくりの台詞を言う、ゆっくりも珍しい。 「それはよかった。じゃあ、これを被ってごらん」 「うん!!! しょうがないなぁ。ゆゆ!!!」 被せる帽子は昨日の使ったゆっくり魔理沙の山高帽、とたんにゆっくりアリスの顔がガラッと変わる。 「まっまりさ!まりさのぼうし!」 「なかなか、似合ってるよ」 「おじさん、ぼうしありがとう。……はぁはぁ、まりさ!」 喜んでいるゆっくりアリスは、一見するとゆっくり魔理沙に見えなくも無い。 後は本人がどう思うかだ。 隣の部屋からもう一匹のゆっくりアリスを取り出す。 昨日、一晩中ゆっくり魔理沙と交尾をさせていたのだ、無論ただの交尾ではなく、その直前で引き離す。 そんな事を今朝まで永遠と繰り返してきたゆっくりアリス、焦点の定まっていない目で、目の前のゆっくりアリスを見つめていた。 「まっまりざー!!!」 「ゆ?」 尋常ではない声と速度で一気に飛び掛ったゆっくりアリス。 一方、飛び掛られた方も何がなんだが分かっていない。 「まりざー!まりざー!!」 「ゆっ!はなじで、はなじで!!!」 「まりざまりざ!!!」 必死で体を擦りあわす、あまりに激しく過ぎたのか山高帽が落ちてしまった。 「ゆー!アリスはまりさじゃないよ!!やめでよ!!!」 「ゆっ!!!」 どうやら、気付いたようだ冷静な顔に戻っていく。 が。 「ありすでもい~よ♪ ありす!ありす!」 「いやだー!ゆっぐりざぜでー!!!」 それも一瞬で元の表情に戻っていた。 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛」 「う゛う゛う゛わ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛、や゛や゛や゛め゛め゛て゛て゛て゛ー!!!」 「ゆ゛ーーー!」 「だずげて゛、ま゛り゛ざぁ、あ゛あ゛あ゛ーーーーーーーーー!!!」 「ゆー!すっきり♪」 騒音のような音を出して、ようやく終わった交尾。 既に、朽ち果てたゆっくりアリスの頭には茎が生えていた。 しばらくすると、ポトポトとゆっくりアリスの赤ちゃんが落ちてきた。 「「「ゆっくりしていってね」」」 「ゆ!」 その様子を見ると、おそらく初めて見たのであろういきなり現れた、小さなゆっくり達に戸惑っている。 「これはこのゆっくりが生んだ赤ちゃんさ。こいつが死んだから、お前が母親代わりをすることもできるよ」 「あかちゃん。……ゆっ!みんな、おかあさんといっしょにゆっくりしようね!!!」 「おかあさん、ゆっくりしようね!!」 「うん、みんなでゆっくりしようね」 なんとも微笑ましい光景だ、母親となったこのゆっくりも一人じゃなくなるのが嬉しかったんだろうな。 いったん席を外す。 庭に行くと、ゆっくり魔理沙が待っていた。 「おにいさんおそいよ! まちくたびれたよ」 「ごめんごめん。さぁおいで、いっしょにゆっくりしよう」 「うん、ゆっくりしたいよ!」 「まっまりさ!!」 「ゆゆ!!」 「まりさぁー!」 「ゆっぐりじだいよー!!!」 第二ラウンドに突入したようだ、始めてみる赤ちゃん達は引いているが当の本人は全く気にしてない。 思えば、なんでゆっくり魔理沙を連れてきたんだっけ? 「ゆ゛ーーーーーーーー!!!」 交尾が終わると、前と同じようにゆっくり魔理沙の赤ちゃんが生まれた。 「「ここどこ? ゆっくりしていってね!!!」」 「こんにちは。おかあさんと、みんなでゆっくりしようね」 「「うん、ゆっくりするよ」」 仲睦まじいその様子を見ながら、家の近くに『貯蔵庫』と書いた巣穴を作ってやった。 これで当分甘いものに困ることは無い。
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ゆっくりと私とめだかボックス 作者 縁(ゆかり) ※オリジナルに似てないゆっくり ※オーバークロス 「ええい、まだか」 イライラしながら待っているとある少女。そこに待ちわびていた玄関のドアが開く音が聞こえてくる。 「うー。買ってきたよ。」 帰ってきたゆっくり――ふらんはお使いをしていたようで、幻想入りした漫画を買いにいってたのである。 「ん、有難うふらん。僕、善吉が好きすぎてたまらんからそっちに行こうとしても透明な壁が邪魔して行けないよー」 真面目な顔でこれである。 「八雲のにたのめ」 どうやら日常茶飯事らしく、ふらんは「ふーん」と言う感じで反応する。こうしないとうるさいからだ。 「ゆっくりアブノーマルしていってね!!!」 とあるゆっくりが窓の前に存在している。 「わー…めだかちゃんのゆっくりだー…夢かなー」 ないない、と言いたげな顔だ。 「夢じゃないぞ。わたしはゆっくりめだかだ。」 「あ…うん」 ゆっくりとは言えオリジナルがオリジナルだから凄い存在感が…。 とりあえずゆっくりめだかを招き入れる。 ふらんもビックリしてる。 「流石のふらんでも…」 「はぁはぁはぁゆっくり善吉はいるのかなはぁはぁはぁ」 ぶたれているゆっくりてんこみたいな顔をしている。 「あぁ、いるぞ」 頷く。と言っても頭を少し前のめりにしただけだが。 「いやっひゃあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁああぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!!!」 「「……」」 ふらんもゆめだかも引いている。 「とりあえずふらんとめだかちゃんは支度しろ!!!!!」 こうして、少女達はゆっくりぜんきち探しに出た。 どうも、縁です。 駄文撒き散らしてすみません。もしWikiに載せる場合は繋げて貰えると有難いです。 善吉とめだかちゃんとふらん…いやゆっくりが大好きです。 これからも宜しくお願いします。 個人的にゆっくりめだかの中身は抹茶がいいなぁと…。 オーバークロス クロスオーバーの間違い? -- 名無しさん (2010-07-06 08 52 57) 東方以外のゆっくりは久しぶりだなぁ。 続きが気になるぜ。 -- 名無しさん (2010-07-06 19 31 27) 1様 クロスオーバーでした…。お目通しと指摘感謝で御座います。 2様 そう言われるととても嬉しいです。お目通しと感想感謝で御座います。 お目通し、コメントして言って下さった皆様へ、ゆっくりしていってくださいね。 -- チーズ蒸しパンになりたい作者 (2010-07-11 20 44 51) 名前 コメント
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ある男のゆっくりレポートのおまけ ゆっくり霊夢一家の越冬(誤算編) ゆっくり霊夢一家は師走の寒さの中家路を急いでいた。 「さむい! さむいよおかあさん!」 「おうちにかえったらゆっくりしようね!!」 そんな返事しか出来ないお母さんゆっくり。 それも当然だ、今までこの時期は巣の中で皆でゆっくりしていたのだ。 しかし今年はそれが出来なかった、出来なくなってしまった。 「いそいでかえってゆっくりしようね!!!」 ともかく家路を急ぐ事しか出来ない、雪に埋まってうまく進めない中、懸命に家まで進んでいく。 日が完全に落ちようとしていた頃、ようやく自分達の巣に到着できた。 「ゆー?」 中を覗いてみるが気配はない、入り口にはドアを塞ぐのに毎年使っている石と松葉が転がっていた。 しかし、既に外気にさらされて冷え切っているが、確かに先ほどまではゆっくり魔理沙一家が居た形跡が感じられた。 「いまのうちにうちにはいろうね!」 のんびりもしていられない、雪の中を進んできた体は凍りそうなほど冷たくなっていた。 今か今かと待っていた母親の号令で、急いで中に入る一家。 お母さんとお姉さん達が急いで入り口を塞いでいく。 何時もならゆっくりしながら数日かかる作業が、あっという間に終わり入り口は綺麗に塞がれた。 これで外気が入ってくる心配はない。 依然として寒い室内だが、だんだんと暖まってきている。 次第に、一家の顔にも暖かさが戻ってくる。 「よかったね!」 「あったかいね!」 「はるまでゆっくりしようね!!!」 「はるになったらみんなでゆっくりしようね!!!」 無事に巣が戻ってきたことが嬉しいのだろう、口々に出るのは越冬の間の楽しそうな計画と、春になってからのゆっくりする計画だった。 「いっぱい歩いて疲れたからごはんにしようね!」 お母さんゆっくりが提案する。 ふと、ゆっくり魔理沙一家が蓄えておいた食糧はどこだろう、と巣の中を見渡す。 綺麗な鳥の羽、大きくて綺麗な石、そんな素敵なものは多々あったが肝心の食料は何処にもなかった。 「たべものがないよ!」 焦るお母さんゆっくり、何時もなら冬の前に実り豊かな山の幸をたっぷりと蓄えて冬を越す。 いや、蓄えなければ途中で凍死か餓死してしまう。 その大事な備蓄が今年は出来なかった、何時までも暖かい部屋に居た所為で季節感覚が狂ってしまっていたのだ。 「おかあさん、たべものならあるよ!!」 「ゆっくりできるよ!!」 今年生まれた子ゆっくり達だ。 当然、この六匹はまだ越冬を経験していない。 明日にでも取りに行けば良い位に思っているのだろう。 「だめだよ! それたべたらゆっくりできないよ!!!」 あの男から貰ってきた綿菓子の袋に口を伸ばそうとしたところを、お姉さんゆっくり達が止める。 小さくても、越冬の経験だけは頭に残っているらしく皆の表情は必死だった。 「これはれいむがもらったおかしだよ!!」 「れいむのだもの!!!」 口々に文句を言ってくる、お母さんゆっくり達が何とか今の状況を伝えようとするが、なかなか伝わらない。 「あしたになったらみんなでおさんぽにいって、そのときにあつめればいいよ!」 「あしたゆっくりあつめるよ!!!」 「それよりも、おうちさむいよ!!!」 「すとーぶをつけてね!!!」 「おかあさんすとーぶつけてゆっくりしようよ!!!」 「すとーぶ♪ すとーぶ♪」 お母さんゆっくりは困り果てた、どうしても今の緊急事態が理解してもらえなかったからだ。 今も、お姉さんゆっくり達が懸命に説明しているが、おそらくは徒労に終わるだろう。 「おねえちゃんたち、れいむのおかしかってにたべようとしてるの!!?」 「ずるい! ずるいよ!」 「ゆっくりできないなら、おうちからでていってね!!!」 同時に、お姉さんゆっくりに飛び掛る。 妹とはいえ、既に十分成長したゆっくりの攻撃を食らった数匹のお姉さんゆっくりは壁まで吹っ飛んだ。 「ゆ!! このおかしは、ゆっくりできるれいむたちがたべるんだよ!!!」 「おかあさんたちは、ゆっくりできないからたべれないよ!!」 プンプン、と再びお姉さん達に襲い掛かろうとする。 「ゆっくりごめんね!!!」 吹っ飛ばされたのは襲い掛かろうとしていた子ゆっくりの方だった。 「ゅー、ぃたいよ……ゆっくりでぎないよぉ!」 「どうじでゆっぐりざせてくれないの! ゆっくりじだいよぉ」 弱々しく呟く子ゆっくり達、既に大半の餡子は外に飛び出していた。 半ば瀕死のそれを、躊躇なく踏んでいく大きなゆっくり。 先程まで、子ゆっくりと残りのゆっくりを天秤にかけていたお母さんゆっくりだった。 「ほかのゆっくりがゆっくりできなくなるから、ごめんね!!!」 必要以上に潰してくお母さんゆっくり、姉たちも真意を理解したようで母に倣って他の子ゆっくりを潰していった。 その一方的な虐殺は、あっという間に終わりを迎えた。 先程とは打って変わって静寂が辺りを包む。 泣き叫ぶ子ゆっくりは見る影も無く、床に転がっている皮と餡子が混ざった物体がその名残を残しているだけだ。 「あのこたちのぶんも、ゆっくりふゆをこそうね」 「うん、ゆっくりこそうね」 今や十匹ほどに減ったしまった巣の中で、お母さん霊夢と他の霊夢達がお互いに口々に話す。 残念ながら、そこに罪悪感が有るのかは窺い知る事は出来ない。 それから数日が経った。 既に潰れた子ゆっくりの餡ペーストを少しずつ食べながら、越冬するゆっくり一家。 少なくなったことで室内の温度は下がってしまったが、それでも越せないことは無い。 去年と同じ人数になっただけだ。 どのゆっくりもそう思っていた。 だから、誰も不満も言わずじっと寒さに耐えていた。 大寒時、美味しかった餡ペーストも後僅か。 その頃には、子ゆっくりとその餡ペーストを結びつけるゆっくりはいなかった。 殺したことは覚えているが、今食べているこれが野山を駆け巡っていたとは、既に思っていないのだろう。 巣の中も当初は寒かったが、段々となれてきた一家には徐々に口数も戻ってきた。 「おいしいのすくなくなってきたね」 「だいじょうぶ! もうすぐさむいのおわるから!!!」 「でもこれだけだと、あたたかくなるまえにゆっくりできなくなるよ」 「おじさんからもらったおかしがまだのこってるよ。これだけあればゆっくりふゆをこせるよ!!」 「じゃぁこのおいしいの、いまたべちゃってもだいじょうぶだね!!」 「おかあさん、たべていい?」 「ゆゆ……。 ! なんとかぶじにふゆをこせそうだから、きょうはゆっくりおいわいしようね!!!」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 久しぶりにお腹いっぱいご飯を食べれるゆっくり達はご機嫌だ。 「むしゃ、むしゃ、おいしいよ♪」 「むっしゃむしゃ♪ ゆっくりできるね!!!」 「ゆっくりたべようね!!!」 床がピカピカになるまで舐め終えて、その日の楽しい食事は終わった。 最後の晩餐は、とても賑やかなモノになったようだ。 翌日、お昼頃に目を覚ましたゆっくり達は食事を取ろうと、あのわたあめの袋を運んできた。 一日半分ずつ食べれば間に合う、長年の経験からお母さんゆっくりはそう思っていた。 本当に袋の中にそれに見合うだけの中身が入っていたならば。 「ゆゆ!!?」 「ないよ! ないよ!!!」 大きな袋の中身は殆どなく、そこには微かに甘い香りのする中に、米粒程の塊が入っているだけであった。 「なんで!? なんでないの!?」 「これじゃあゆっくりできないよ!!!」 「おいしいわたあめがないよ!!!」 おじさんの所で出された中でも、特に美味しかったわたあめ。 そのおいしかったわたあめが、袋の中に入っていない。 ゆっくり達には無くなった理由など分かるはずもなく、巣の中はパニック状態だ。 「お、おがしがないよー!!!」 「れいむのおがしがーーー!!!」 「もってでるときはあっだのにー!!!」 必死で他の袋も開け始める、勢いよく飛びつき袋を食い破るゆっくり達。 が、全て同じ、小さな塊が出てくるだけだ。 ボロボロに引き裂かれた袋、訳が分からず叫び続けるゆっくり一家。 丼一杯にも満たない塊、これが今この家にある全食料だった。 それから、数日が経った。 既に一家の顔は青白くなり、目もトロンとしている。 「しんだ、ゆっくりたちの、ために、ゆっくり、ふゆを、こそうね」 「「……ゆっくり、こそうね」」 まるで合言葉のように、死んでいった仲間のためにも、と呟きながら懸命に寒さと空腹に耐え続ける。 この頃には、自分達で殺した子ゆっくり達が他の原因で死んだと思っているらしい。 いつもはゆっくりゆっくり騒がしいゆっくりの巣だが、今は雪が降り続ける外の方が賑やかなくらいだ。 次第に意識が朦朧としてきた、目に映るのはぼんやりとした家族の姿。 それが、段々と輪郭を失っていく。 「……ゆ!」 輪郭を完全に失ったそれは、大きな饅頭の姿になってゆっくりの目に映りこんだ。 「たったべもの!!! ゆっくりできるよ!!!」 一匹が力を振り絞ってもう一匹にかぶり付く、周りでは同じように数匹がかぶり付いていた。 「ゆ! いだいよ! れっ、れいむはたべものじゃないよ!!!」 「やめて! ゆっくりやめてね!」 「むしゃむしゃ、はぁはぁ、うめぇ、めちゃうめぇ!!!」 「ごくんっ! はぁはぁ、ゆっぐりたべるよ!!!」 既に正常な判断が出来なくなっているゆっくり達は、ただ生きるために目の前の饅頭に貪り付いていた。 家族なんてものは関係ない、まさに弱肉強食、たべれれている方が霊夢や魔理沙で食べているほうがれみりゃやフラン、それと同じことだ。 「やめてね!!! みんなでゆっくりしようね!!!」 お母さん霊夢が大きく膨らんで残った数匹の子供達を隠す。 ゆっくりが子供を守る時の常套手段だった。 「うっめぇ! このおおきいまんじゅうもうっめぇ!!!」 「これだけあればゆっくりできるよ!!!!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛! み゛ん゛な゛でゆ゛っぐり゛じでよ゛ーーーー!!!」 突進するでもなく、殴りつけるでもなく、ただただその大きな饅頭を食べていく。 後ろに隠れていた子供達も、段々と母親の声が小さくなっていくのが分かる。 か細くなっていく声、それがあるときぴたりと止んだ。 今聞こえるのは何かを咀嚼する音のみ、その音はどことなく、ゆっくりれみりゃのそれと酷似していた。 「……ぷはぁ!」 「!!!」 今まで守ってくれていたお母さんゆっくりの背中から、ゆっくり霊夢が顔を出した。 一匹、また一匹とその数は段々と増えていく。 おそらく全員が顔を出したのだろう、一匹のゆっくりがこう叫んだ。 「みんなでゆっくりしようね!!!」 「…………!!!」 巣の中にはゆっくりが数匹、これが巣の中に残っている全ての食料だ。 「むっしゃむっしゃ♪ う~すっきり~!!!」 最後の一口を綺麗に食べ終え、ご満悦のゆっくり霊夢。 どうやら、これで最後の晩餐が終わったようだ。 だが、ユダさえも居ない一人さびしい晩餐だった。 「!! おかあさんたちどこ? どこにいるの?」 正気に返った霊夢は辺りを見回すが、母親達の姿はない。 皆、お腹の中に入っているのだから。 「わかった! たべのもさがしにいったんだ! れいむはゆっくりまってるよ!」 キラキラと目を輝かせて部屋の真ん中に佇む。 時折、体を揺らしてリズムを取りながら母達の帰りをワクワク待つ。 このゆっくり霊夢が犯した間違いは二つ。 一つは、家族は全て自分が食べてしまったという事。 二つ目は、大事な食料を何の考えもなしに全て食べ尽くしてしまったという事。 「ゆっくりまってるから、はやくかえってきてね♪」 雪が津々と降る二月の山の中、あと一ヶ月以上も続くこの冬は、彼女をいったい何時まで生かしておいてくれるのだろうか。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1086.html
ここはゆっくり草原。 猫や蛇、れみりゃ種といった捕食する生物がほとんどいないゆっくりの楽園だ。 その中に大規模なコロニーを築くゆっくり大家族がいた。 れいむ種やまりさ種、ちぇん種にみょん種といった色んなゆっくりの家族が寄り添い協力して過ごしている。 今日も母ゆっくりと中ゆっくりの半分がまだ小さいゆっくりや赤ちゃんゆっくりのために餌を集めに出かける。 残り半分のゆっくり達は子供たちを守ると同時に遊びの相手をしてあげる。 この平和なゆっくりコロニーの中で子供のゆっくりたちはすくすくと育っていくわけである。 そんなゆっくりコロニーの日常を観察しようと思う。 1.食事 餌を取りに出かけたゆっくり達が帰ってくるとこのゆっくり草原は騒がしくなる。 基本的には自分の子供/妹たちにしか餌を与えないようである。 なので食事の際は家族ごとに点々と寄り添って食事を行う。 だが、この時に面白いことが起きる。 家族ごとに集まるときにゆっくり達は誰が自分の娘や妹なのか分からないのだ。 そこで起きるのが『子の奪い合い』だ。 「この子はわたしのこどもだよ!!」 「ちがうよ!わたしのこども!!」 母であるゆっくりれいむが二匹争っている。 いや、そこらじゅうで何組かの母ゆっくりが争っている。 「ちがうよ!おかあさんはこっちだよ!!」 しかし子ゆっくりは母を覚えている。 母ゆっくりもそれを知っているようで、子ゆっくりが主張すれば大抵その場は収まる。 だが、その時に何も言わず本当の母を探している小ゆっくり達は大抵悲惨な結末を迎える。 「わたしのこどもだからこっちね!!」 「ちがうよ!!こっちだからね!!」 自分の子供だと主張しあう母たちに挟まれておろおろしている小ゆっくりを母ゆっくりが咥えて引っ張る。 そうすると取られてたまるかともう一方の母ゆっくりも咥えて引っ張る。 「ゆっくりはなふぃふぇね!!」 「そっちこそはなふぃふぇね!!」 小ゆっくりを引っ張り合う母ゆっくり。 「い”だい”よ”!は”な”じでぇ”!」 強い力で両側に引っ張られて体が引き裂かれる痛みに襲われる小ゆっくり。 しかし興奮した母ゆっくりはそんな事はどうでもいいようだ。 「や”あ”あ”あ”!じぬ”う”っ!!」 ばつんっと小ゆっくりの皮が真中から裂けて中身が地面へと落ちていく。 小ゆっくりを奪い合った結果殺してしまうなんて大事件のはずだが、他のゆっくりは自分の食事に夢中で気づく様子もない。 「そっちのせいだからね!!」 「ゆっくりあやまってね!!」 犯人である母ゆっくり達も悲しむ様子もなく、責任転嫁しあうとぷいっと顔を背け合う。 小ゆっくりの本当の母親はそのすぐ傍で「うっめ!めっちゃうめっ!」などと食事に夢中なのだから何とも報われない話である。 大体一回の食事で2~3匹の子ゆっくりがこういった惨劇の被害者となるが、小ゆっくりの数は多い。 なので気づくものもいないし、気づいたとしてもすぐに忘れてしまうのだ。 この子の奪い合いは、このような大規模なコロニーでないと中々見られない貴重な光景である。 2.外来者 今回の取材の中で面白い事件と遭遇した。 草原の外からだろうか、ゆっくりアリスが数匹この大家族の仲間入りをしたのが始まりである。 ゆっくりアリスは特にゆっくり魔理沙と仲が良く、よく寄り添っていた。 だからといってまりさ種だけじゃなく他のゆっくり種ともうまくやってるようだ。 子ゆっくり達は初めて見るゆっくり種に興味心身らしい。 「ゆっくりあそんでね!」「いっしょにゆっくりしようよ!!」 こんな感じでゆっくりアリス達にベタベタである。 そんな小ゆっくり達相手にもゆっくりアリスは優しく応じているようだった。 ゆっくりアリスが来てから数日。ふと違和感を感じた私は夜中のゆっくり達も観察することにした。 というのもいつの間にかアリス種の小ゆっくりが増えていたのだ。 さらに中ゆっくりの枯れ果てた姿が複数見受けられた。 間違いなくこれはゆっくりアリスが中ゆっくりに対して性行為を行った結果なのだろう。ともかくその瞬間を見ようと思う。 夜中、NITORI製の暗視ゴーグルにて観察を行う。 すると他のゆっくりが寝静まった頃、ゆっくりアリスが活動を始めたようだ。 ゆっくりアリスが同じぐらいの大きさのゆっくりに近づいていく。 母ゆっくりはゆっくりアリスにとっては大きすぎるから性交渉の相手にはならないのかな。 そんな事を思いながら見ていると、ゆっくりアリスは中ゆっくりではなく、中ゆっくりの傍で眠る小ゆっくりに向かっていることに気づいた。 小ゆっくりを襲うのかなと見ていると確かに襲った。性的な意味でじゃない。完全に踏みつぶしていた。 あの感じだと声も出ずに潰れただろう。 一瞬で潰れた饅頭と化した小ゆっくりをゆっくりアリスは食べていく。共食い? しかし食事は全員たっぷり食べていたと思うけど。 そうやって他数匹の小ゆっくりを潰して食べると、今度は中ゆっくりに寄り添うと交尾を始めた。 「はぁはぁ!ゆっくりさせてあげるね!!」 「あ”、あ”あ”~~!!」 どう見ても寝込みレイプです。 他のゆっくりアリスも見ると、同じような行動を取っていた。 しばらくするとゆっくりアリス達はすっきりしたようだ。 元寝ていた場所に戻って再び寝始めた。 そして寝込みを襲われた中ゆっくりはと言うと目を見開いた驚愕の表情で固まっていた。 頭の先から徐々に蔓が延びていた。 翌朝にはゆっくりアリスがまた増えていた。 そして数日後 さまざまな種類のゆっくりが生息していたこのゆっくり草原だったが、 今や生息するゆっくりの大半がゆっくりアリスになっていた。 母ゆっくりは自分の娘たちが減っているような気がしたが、元々自分の娘が何匹いるかなど知らないので気のせいかとやはり思っていた。 そして今日もゆっくり草原へ足を運ぶ。 するとすでに平和なゆっくり草原は無くなっていた。 母ゆっくりに群がり交尾を強制する大量のゆっくりアリス。 残り少なくなったアリス種以外のゆっくり達に襲いかかっていた。 とうとう隠れてゆっくりを襲うことをやめたようだ。 集団で襲われた母ゆっくりは最初抵抗したのだろう。何匹かのゆっくりアリスが潰れていた。 しかし集団で押さえつけられ、何度も絶頂へと押し上げられて動けなくなっていた。 どんどんと母ゆっくりの体から蔓が延びていく。 見るのは初めてだったが母ゆっくりは中ゆっくりと違って一回の強制性交渉で死ぬことはないようだ。 それでも体が蔓で覆われる頃には死んだ。 結局この草原はゆっくりアリスだけが住む草原となった。それも一日だけ。 ゆっくりアリスというのは安住の地というものに興味がないらしい。 大きなものも中ぐらいのものも、小さいアリスもそれぞれバラバラに草原から去って行った。 繁殖する相手がいないからここにいても仕方ないと判断したのだろう。 だがこの草原の外はゆっくりにとって危険な存在がたくさん生息している。 他のゆっくりに会えるゆっくりアリスは一割にも満たないだろう。 他のゆっくりに会うとゆっくりアリスは共生する。 そして小ゆっくりを殺し、中ゆっくりで仲間を増やす。そして最後は集団で母ゆっくりを襲うのだ。 今回はそれがただ大規模になっただけ。自然界ではよくあることなのだ。 ゆっくり草原もしばらくすれば徐々にゆっくりが戻ってくるだろう。 その時はまたゆっくりの生態を調べにここに来ようと思う。 終
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1088 胴付きゆっくり研究所~人工胴付き化実験~/コメントログ」 すてきー すばらしいー -- 2010-08-18 22 21 10 れいむ売ってくれw -- 2010-12-16 13 14 39 胴付きは良いね、うん -- 2012-02-24 06 30 20 所長wwwwww -- 2012-08-03 08 19 32 所長wwwwwww -- 2013-06-20 08 08 01 俺 「所長?何やってんだよ?所長!」 所長 「ぐっ!うおぉ~~!」 マリサ 「やめっ!あっ!」 所長 「はぁはぁはぁ・・・。なんだよ、結構当たんじゃねぇか・・・。ふっ・・・。」 俺 「しょ・・・所長・・・。あっ・・・あぁ・・・。」 所長 「なんて声出してやがる・・・マリサァ!!」 マリサ 「だって・・・だって・・・。」 所長 「俺はここの研究所の所長だぞ。こんくれぇなんてこたぁねぇ。」 俺 「でも・・・ゆっくりんピースには勝てないよ・・・。」 所長 「ゆっくりを作んのは俺の仕事だ。」 俺 「でも!」 所長 「いいから行くぞ。皆が待ってんだ。それに・・・。(レイム、やっと分かったんだ。俺たちにはたどりつく場所なんていらねぇ。ただ進み続けるだけでいい。止まんねぇかぎり、道は続く)」 マリサ 「もう謝っても許さないよぉ。」シクシク 所長 「ああ分かってる。」 所長 「俺は止まんねぇからよ、お前らの研究が止まんねぇかぎり、その先に俺はいるぞ!だからよ、止まるんじゃねぇぞ・・・。」 なんだこいつ -- 2021-02-23 13 59 24 怒られそう -- 2021-02-23 14 00 26
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ゆっくり射的 今日はお祭りの日。 いろいろな出店がある。ゆっくりにちなんだ店も今では珍しくなくなった。 ゆっくり焼きや冷やしゆっくり、水上まりさ釣りやカラーゆっくりなどもある。 もちろん普通の店もある。微妙に高い焼きそばとビールを買って花火でも見たいな、と思ったがそうもいかない。 俺も店を出してるからだ。その名も『ゆっくり射的』。 類似店がないからか、そこそこ盛況だ。ほら、また少年がやってきた。 「お兄さん!あの写真本物?どうやったらもらえるの!?」 写真とは射的の景品のことだ。あるスジから譲ってもらったり買ったりした。盗撮なんかじゃないヨ? 「おうともよ!あの写真は正真正銘の本物だ。むこうにゆっくりがいるだろ? アレを撃って、当たったら1点だ。点数に応じて写真をあげよう。簡単だろ、やってくかい?」 人里では妖怪に憧れる者も少なくはない。時に恐怖の象徴ともなるが、惚れこんでしまうものもいるという。 滅多に姿を見れない大妖怪ともなると、一部ではものすごい人気だという。 そういう人気の高い妖怪や、なかなか写真に撮られない(要するに写真自体が少ない)妖怪は高得点を出さないともらえない。 逆に人気があっても写真の枚数が多い妖怪などは簡単にもらえるようになっている。そのへんはお客の頑張り次第ということで… 「やるやる!いくらなの?」 「1回100円で弾は10発。 赤ゆっくりに当たるとどこでも1点。親ゆっくりは目と口に限り1点だ。それ以外は点数にならないぞ」 そう、この射的、的となるのはただのゆっくりではない。植物型にんっしんっ!をしたゆっくりなのだ。 頭に赤ゆっくりを生やした親を剣山で固定する。それを少し離れた所から狙い撃つというものだった。 ルールを説明するとお兄さんは少年にライフルを渡す。もちろん本物ではない。 「じゃあ撃っちゃってよ!」 「よーし、狙い撃つぞー!」 第一射。親ゆっくりに命中! 「いだいぃぃぃぃぃぃっぃい!どぼぢでごんなごどずるのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」 「「「おがぁしゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」 「お、なかなかやるな。でも親のほっぺただから点数にはならないぞ」 「くっそー、ところでお兄さん、レミリアの写真は何点でもらえるの?」 「レミリアか、えっと、5点だな。あと9発ある。がんばれよ」 実はこの射的、そこそこ難しい。親が少しでも痛みから逃れようと動く。頭上の赤ゆっくりも動く。 ただでさえ小さい的が動くのだ、10発全部はずれということもよくあることだ。 「次は当てるよ!」 第2射。はずれてしまった。 しかしゆっくりからするとはずれははずれで怖いものだ。何せ自分の近くを弾が飛んでいくのだから。 ゆっくりにとってはどちらにせよ地獄だった。 その後少年は6発はずしてしまった。 「お兄さん!難しいよこれ!」 「んー?じゃあちょっとサービスな」 そう言ってお兄さんは親ゆっくりを剣山に深く差しこむ。 「ゆぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!でいぶのあんよがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「これで親は動かない。がんばれよ」 「ありがとうお兄さん!」 第9射。サービスのおかげか赤ゆっくりの眉間(?)に命中し、それを吹き飛ばした。 「でいぶのあがぢゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「「おにぇえちゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」 「もっちょ、ゆっきゅりしちゃかっちゃ…」 「どぼぢでごんなごどずるの!?でいぶのあがぢゃんがえじでね!!」 「うるせーなー。少年、次は親の口に当てちゃってよ。黙らせたら特別に4点あげるよ」 「えっ!?本当にいいんですか、やっちゃいますよ!」 「ゆっぐりじでないででいぶのあがぢゃんなおじでね!!ぞれどだべものももっでぎでね!!」 本当にうるさい饅頭だ。当然今自分が置かれている状況なんざ理解してないんだろうな。 そして第10射。口には当たらなかったが。 「でいぶのづぶらなおべべがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「「みょうやだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!おうぢぎゃえりゅぅぅぅぅぅぅぅ!!」」 まだ生まれてすらいないのにどこに帰るってんだ。それはともかく。 「お、目か。特別に2点だ!おめでとう!じゃあ写真はこのなかから選んでね」 合計3点。なかなかいいスコアだ。写真も中堅妖怪ならあらかたそろっている。 「うーん…」 「いいのがなかったのかい?それならもう1回やって、2点以上とれたらレミリアってのはどうだい?」 「いいの?じゃあもう1回やるよ!」 「あいよ、また10発な」 「あ、お兄さん、僕もやる!」 「俺も俺も!」 「私も!」 ゆっくりの悲鳴が集客効果も果たしてくれたようだ。 「よしよし、みんなルールはわかってるな?しっかり狙えよ!」 「やべるんだぜぇぇぇぇぇぇぇ!!ばりざのがわいいあがぢゃゆべっ!?」 「まりざ?どうじだの?みえないよ!?」 「まとなんだねーわかるよー」 「ごんなごどずるなんでいながもの、の?ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 「サービスしといたぞ。動かないうちに当てろよー」 「むきゅ…むきゅ…」 「あ、あのぱちゅりー弱ってる!」 「むぎゅぅぅぅぅぅぅ!やべでっ!あがぢゃんじんじゃうぅぅぅぅぅ!」 お客さんも俺も、そしてゆっくりも楽しい時間を過ごせましたとさ。 舞台裏ならぬ屋台裏 「このまりさはもう駄目だな」 赤ちゃんも全部落ちたし、目も口もぐちゃぐちゃだ。 「こんなのでよかったら食べるかい?」 子供たちはくれるものなら、と喜んで食べてくれる。さぞや甘かろう。 おっと、こいつの分を補充しないとな。店の裏手にいる手伝いの虐待お姉さんに声をかける。 「新しいゆっくり用意してー!」 頼まれたお姉さんは大きな箱の中から適当にゆっくりを取り出す。 「今回はれいむか、それと…」 今度は『繁殖用』と書かれた箱の中からありすを取り出す。 「はいありすちゃん、このれいむとすっきりー!しようね」 「はぁはぁ、おねえさん、とかいはのありすはもうすっきりー!したくないよ…」 なんだって繁殖用にレイパーありすを使わなかったんだろと思いつつ、注射器を手に取る。 当然ありすの言うことなんかにいちいち耳をかさない。 「あんたは黙って私の前で汚らしく交尾してればいいのよ」 媚薬をありすに注入する。だんだんと息遣いが荒くなってきた。 手から離したとたんにれいむにとびつくありす。 「れいむかわいいよおおおおおおおおおおおおありすがあいしてあげるからねええええええええええええ!!」 「おねーさんたすけて!れいむゆっくりできなくなっちゃううううううううううう!」 「何事も経験だ、GO!」 「ああああああああああああああああああああ、ずっぎりー!」 「とかいはのありすはいっかいじゃまんぞくできないわ!もっとあいしあいましょれいむうううううう」 「お前はもうおわりね。また出番が来たら出したげるからまってなさい」 「ありすまだすっきりしてないのにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」 ありすを箱に詰めなおした頃にはもうれいむの頭から赤ゆっくりが生えていた。 そういう薬を使ってるからね。おお、ご都合主義ご都合主義。 「ゆ!?もうあかちゃんできたよ!ゆっくりしてないね!でもかわいいよ!」 「亜阿相界、今のうちによーくかわいがってやりなよ。もうすぐゆっくりなんてしてられなくなるから」 「おねーさんなにいってるの?これかられいむたちはとってもゆっくりするんだよ?ばかなの?しぬの?」 「へいへい、そりゃーゆっくりした話ですこと」 適当に流しながらそのれいむを店の表へ持っていく。 「ゆゆ~♪おそらをとんでるみたい~♪」 「はい着地ー!どーん!」 「どぼじでごんなごとずるのおおおおおおおおおおおおお!でいぶのあんよがああああああああ!ゆっぐりでぎないいいいいいいい!」 剣山に突き刺されるれいむ。まあ動かないという意味ではとてもゆっくりしてるよ、うん。 「あ、このぱちゅりーももう駄目ですね。新しいの持ってきますね」 そういってお姉さんはまた店の裏に戻って行った。 あとがき ゆっくりんピース?なにそれおいしいの? 俺も射的したい。チルノの写真欲しい。 byまふ
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ほとんどコピペです すいません 魔理沙、友達思いで行動力のあるリーダー、仲間のために自分が犠牲になることも。 魔理沙、ずる賢く自分が助かるためならどんな事でもする汚い性格。 霊夢、純真無垢で人を疑うことを知らない優しい子。 霊夢、群れて調子に乗る上に我が儘ですぐぐずるウザいまんじゅう。 お母さん霊夢、子供達を心の底から愛し、最後まで子供を守る優しいお母さん。 お母さん霊夢、自分が飢えると子供を食ってしまう般若に変身するお母さん。 アリス、とかいはを自称しプライドが高いが、ツンデレで面倒見もいい。 アリス、一考えてることの逆を言う習性があるようだ。 アリス、とかいはとかいはと無駄にプライドが高く、自分を他より特別な存在と思い込んでいる。 アリス、発情すると子供はおろか死体にまで性交を試みる色欲の塊。 パチュリー、病弱だが知識は他のゆっくりより高く、群れのブレーンを勤める。 パチュリー、病弱な振りをし同情を誘おうとする汚い性格。 パチュリー、チラシの類でも本と認識するらしい パチュリー、識字能力は他のゆっくりと大差は無い パチュリー、部屋に文字のある物があると、その部屋を自分のとしょかんと言い張って読みたがる。(体つきに主にみられる特徴) みょん、ちーんぽっ! ちぇん、わかるわかるよー ちぇん、虐待厨は死ね!に始まる罵詈雑言を浴びせかけてくる。 レミリア、うーうーとしか言えないおしゃまなお嬢様。希少種だが紅魔館付近には多く生息する。 レミリア、ぷでぃんぷでぃん煩く、困ると咲夜に助けを求める。自身を紅魔館の主と思い込んでいる。 フラン、残虐非道なハンター、獲物をなぶり殺す事を最大の快楽とする。 レティ、巨大で鈍重なハンター、素早く動く舌で器用に獲物を捕る。頬に獲物を溜める性質も。 幽々子、巨大だが俊敏なハンター、恐るべき速度で移動しながらゆっくりをむさぼり食う。 幽々子、俺の胃袋は、宇宙なんだよ… 幽々子、こぼねー ゆうか、綺麗な花が咲く所によく見られる。 のうかりん、田舎に住んでいる幽香の母親。時々収穫物を幽香に送る。 のうかりん、スレ住民にらっきょうを育てる方法を教えてくれる。 天子、ブロント様。 天子、ドM。 きめぇ丸、強いものには逆らわない、ゆっくり種が大嫌い。 きめぇ丸、突如首を高速で振動させるという奇癖を持っている。 美鈴、何かを守る習性を持つ他のゆっくりを思いやる優しいゆっくり。「じゃおおおん!」と鳴く。 美鈴、ずっと寝てばかりいる癖に報酬は要求する怠け者。 チルノ、お馬鹿だけど優しく花も育てたりするゆっくり。息は冷たく、ゆっくり程度なら凍らせられる。 チルノ、後先考えずに行動するから他の生き物に迷惑をかけるゆっくり。 神奈子、背中にオンバシラという飴を背負い、それを飛ばして攻撃する。 神奈子、しめ縄っぽいのはドーナッツ。うめぇ、めっちゃうめぇ! 諏訪湖、ゆっくりを食う帽子を被り、ゆっくりを食べさせたり自分が食べられたりしている。
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ゆっくりぱちゅりぃというゆっくりが居る。 ご存知ゆっくりパチュリーに四肢が付いたゆっくりだ。 しかし、このゆっくりは四肢がないゆっくりと違い、少し頭が悪い。 そんなゆっくりぱちゅりぃの生態を、少し覗いてみよう。 「むっきゅ~~♪ むきゅむきゅ♪」 煙が移動するように、道を歩いているのがゆっくりぱちゅりぃだ。 「むっきゅ~~♪ むっきゅきゅ~~~♪」 その、濁った目を大きく見開き、目の前の人間を凝視する。 その右手。 そこに持っているのは、この男が買ってきた本だ。 「むっきゅ~~~♪ それはぱちゅりぃのごほんのなのーーー!!!!」 「うわ!! なんだおまえ?」 突然、誰かに話しかけられたと思った男は、目の前でワンワン泣いているゆっくりを見て声をあげる。 「むっぎーーー!! それはぱちゅりぃのごほんなのーーー!!!!」 「この本がお前の?」 「むっきゅ~~~♪ そうなの!! だからかってにもってかないでね♪」 四肢有りは総じて切り替えが早いのだろうか? このぱちゅりぃも、先ほどとは打って変わって満面の笑みで両手を差し出してくる。 「フザケンナ!! これは俺の本だ!!」 「むっぎゅーーー!!! ごほんかえじでーーーー!!!」 男がブツクサ言いながら去っていくと、懸命にその後を追いかける。 「まっでぇーーー!! もっじぇがないでーーー!!!!」 「…………」 男は大事そうに本を胸に抱えて無言で歩く。 「まぁ……じぇーーーー!!!」 その後ろを、ぱちゅりぃがヒィヒィ言いながら歩く。 「……。ほら、待ったぞ!!」 「!! もっじぇがないでぃーーーー!!!!」 男が止まったのを見て、一気に間合いを詰めようと、残っていた体力で懸命に駆け寄る。 しかし。 「ほ~ら♪ もっていっちゃうぞ~~~~♪」 「むぎゅ!!!」 後一歩。 後一歩のところで、勢い良くスタートを切った男に逃げられてしまう。 「むーーーーーー!!!!」 そのまま、スカートに足を取られて前のめりに地面とキッス。 「むっぎゅーーーー!!! ぱちゅりぃーーのごほんがーーーー!!!」 全身泥だらけになったぱちゅりぃの目は、涙をいっぱいに浮かべ、すでに姿が見えない男を追いかけていた。 「むっきゅ~~~♪ むきゅきゅ~~♪」 それから暫くして、漸く機嫌が直ったぱちゅりぃは、勇み足で人里の中へ。 「むっきゅ~~~♪」 目的は人間の家に侵入すること。 しかし、食料をとることが目的では無い。 「むっきゅ~~♪ おじゃまします~♪」 目的は本を見つけることだ。 丁寧に、挨拶をして家の中に入っていくその顔は、既に血眼になって本を探していた。 「……むきゅ~~~? むきゅ~~~?」 押入れ、冷蔵庫、風呂桶、食器棚。 何処を開けてもなかなかお目当てのものがでて来ない。 「むっきゅ~~~!! ごほんをよまないばかのお~ちなの?」 フツフツを怒りが湧き起こってきたその時、偶然あけた隣の部屋で、大きな本棚を見つけることができた。 「むっきゅ~~~♪ ごほんがいっぱ~~い♪」 吸い寄せられるように近づいていったぱちゅりぃは、手当たり次第に本を引き出すと、乱雑に並べてから、一冊の本を開いた。 「むっきゅ~~♪ ごほんをたくさんだしたぱちゅりぃはどくしょかなの~~♪」 ペラペラッと本を捲っていく。 その行為は、この家の主が帰ってくるまで続いた。 「おい!! そこでなにしてるんだ!!!」 「!!!! むきゅ? ここはぱちゅりぃのとしょかんよ? しずかにごほんをよめないおに~さんはでていってね!!」 さも当然のように言い放って視線を戻す。 「むきゅ! かしだしはしてないの」 視線を合わせず、思い出したかのように呟く。 勿論、貸し出しが何の事だかはサッパリ分かっていない。 「ここは俺の家の俺の本棚だ。人の家に勝手に入りやがって!! 出て行け!!」 「むきゅ~~♪ どくしょちゅうはおしずかに!!」 「……」 ここで、男の限界が来たようだ。 「むきゅ?」 何も言わず、首根っこを掴んで顔を近づける。 「それは、おれの、ほんだ!!」 「むきゅーー!! ぱちゅりーのごほんなの!!!」 「うるさいよ!!」 「むぎゅ!!」 そのまま外に投げ捨てる。 「むきゅーーー!! いれでーーー!! としょかんにいれてーーー!!!」 「嫌だ!! お前の図書館だったら、自分で入ってこられるだろ?」 「むぎゅーーー!!!!」 ガラス戸をペチペチ叩くが、ぱちゅりぃの力では割る事はできない。 中に入ろうとしても、昼間は開いていた玄関もしっかりと鍵がかかっている。 「むっきゅーーー!! ぱちゅりーーのごほんもっでがないでーーー!!! ぜんぶもっでかないでーーーー!!!!」 なけなしの力で最いっぱい叩くが、既にカーテン越しに明かりは消え、物音一つしなくなった。 「むっきゅーーー……」 仕方が無い。 この図書館を手放す事にしたぱちゅりぃは、とぼとぼと自分の巣の中に戻っていった。 ―― 巣の中は大きな空間が一つあるだけ。 その奥に、ぱちゅりィが拾ってきた本が山積みにされている。 「むっきゅ~~~♪ ねるまえにごほんをよまなくちゃ!!」 ここに帰る途中に拾ったくず野菜の夕食をとり、横になったぱちゅりぃは、その本の山から無造作に一冊取り出す。 三ページ程のA4の紙には、カラフルな文字で○○店オープン!! と書かれている。 「むっきゅ~~♪ ハラハラするだいぼうけんね!!!」 一冊捲り終える頃には、ぱちゅりぃはスヤスヤと寝息を立てていた。 ―― 翌日 「むっきゅ~~♪」 今日も朝から町へ出かける。 勿論本を探すためだ。 「むっきゅ~~♪ むきゅ!! むきゅ!!」 昨日の失敗は忘れてしまったようで、意気揚々と町の中へ乗り込んでいく。 「むきゅ? むきゅーーーー!!!!」 そこには、大きな図書館が存在していた。 一面に沢山の本が並んでいる。 まさにぱちゅりぃにとっての桃源郷だった。 「むっきゅ~~~♪ ぱちゅりぃのとしょかん~~~~♪」 「あら? ゆっくりぱちゅりぃね?」 「むきゅ? おねーさんだれ?」 「私はここの司書をしているの。貴方は?」 「むっきゅ~~~♪ ぱちゅりぃはここのとしょかんのあるじよ!! かってにわすれないでね!!!」 「そうだったわね」 ぱちゅりぃの自分の図書館と言う発言に食って掛からなかった司書は、更に言葉を続ける。 「だったら。そっちじゃないでしょ?」 「むきゅ?」 「この図書館の主人専用の部屋は、こっちじゃない」 指差す先には、確かに扉が有った。 「むきゅ!! そうよ!! あなたをためしただけよ!!!」 真っ赤になった顔を見られるように、勢い良く世の扉へと消えて行ったぱちゅりぃ。 「さようなら」 その言葉は、読経の様に静かな図書館内に良く響いた。 「むっきゅ~~♪」 中に入ったぱちゅりぃが見たのは、目の前にある本棚だった。 「むっきゅ~~~♪ むきゅ? むきゅ?」 取り出そうとしても取れない事に怒り出すぱちゅりぃ。 それもその筈、この本棚は精巧に印刷された本棚なのだから。 「むぎゅーー!! かえるーー!! さっきのほんだなのところーーー!!!」 泣きべそをかき、入ってきた扉をがさごそ弄る。 「むきゅ? むっきゅ~~~!!!!」 が、扉は開かない。 「むっきゅーーーー!!! なんであがないのーーーー!!!!」 何故なら、鍵がかかっている為だ。 「むっぎゅーーー!! ……むきゅ?」 漸く、この部屋の中に存在する唯一の立体物を発見したぱちゅりぃ。 「むきゅ? むきゅ?」 丁寧に描かれた絵に従って、自分の体にベルトを付けていく。 「むきゅ? これをおすのね!!」 最後に、大きなボタンが描かれた絵がある、その隣には本の絵が。 「むっきゅ~~~♪ はやくごほんがよみたーーい!!」 ポチ 「むっきゅ~~!! ……!!! むっぎゅ!! むぎゅ!!!」 スイッチを入れた途端、四肢に繋がれたベルトが勢い良く動き出した。 「むぎゅ!! むぎゅ!!」 それは一定のリズムを刻んでいる。 しゃがみ込み、地面に両腕を付ける。 そのまま足を後ろに伸ばす。 足を戻し勢い良くジャンプ。 この時、両腕を叩くのを忘れない。 「むっじゅ!! どめでーーー!!! ゆっぐりざぜでーーー!!!」 一回この動作をしただけで、既に息が上がってしまったパチュリー。 「む……はぁはぁ!! むぎゅ!! どめでーーー!!!」 息も絶え絶えに、懇願するが生憎と全自動のこの装置に監視員は居ない。 「むぎゅーー!!!! むぎゅーーーー!!!! おえ!! おぇーーーー!!」 口の中から勢い良く餡子が漏れ出す。 綺麗な緑色をした鶯餡。 「おぇ!! お゛お゛お゛お゛お゛ね゛がい゛じま゛ずーーー!!! ゆ゛っ゛ぐり゛ざぜでーーー!!!」 既に大量の餡子を吐き出して居るが、体は余り細くなっていない。 顔が若干やつれているだけだ。 「ゆーーーー!! もううごげないいいいい!!! だずけでーーー!!!」 延々と、無理矢理体を動かされ続けるぱちゅりぃ。 幸いな事に、後一時間もすれば、致死量の餡子を吐きだしゆっくりできるだろう。 「ゆ!! おぇ!! おぇええーーーー!!!!」 体が弱い分、少なくなった餡子を高速で生成できるゆっくりぱちゅりぃ。 その能力が苦しみ以外を与えてくれた事は、後にも先にも無いだろう。 「むっぎゅーーーーーー!!!!」 ゆっくりいじめ系426 ゆっくりぱちゅりぃ2 このSSに感想を付ける
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俺設定 いろいろな設定お借り どちらかというと外の世界 しーしー表現あり ******************************************************* ゆっくりの伝道師 ******************************************************* タッタッタッタッタッ 今自宅に向けて全力疾走している俺はいい年したお兄さん。 帰り道ふと時計を見たら毎週見ているアニメがもうすぐ始まっちゃうことに気付いてだいぶ焦ってるのさ! 一応予約録画は掛けてあるけれども、 やっぱりテレビで見つつスレに張り付いて実況するのが醍醐味だと思うんだよね。 今回は次回予告で「おりんりんランド崩壊か!?」とかあったから見逃す訳にはいかない。 あの角を曲がればカーナビが見捨てるほど近くに自宅が見える! はぁはぁ 「「ゆっくりしていってね!!」」 目の前に最近現れたと聞くしゃべる飾り饅頭通称「ゆっくり」発見! 下手に構うといろいろ面倒そうだしなにより一刻を争う事態。 二匹いて飾りの種類が違うとかそこはどうでもいい。 おりんりんランドがお兄さんを待ってるんだよ、わかってねー。 もうダッシュでゆっくりの横を駆け抜けようとしたその時。 「「ゆっくりしていってね!!」」 クラッ 「お…」 一瞬めまいがしたがそんなことはなかったぜ! そういえばこいつらのふてぶてしい顔や傲慢な言動を嫌い虐待している人もいるらしいが、 別にゆっくりに構わなくてもアニメは見れる。おりんりんランドには行ける。 無視だ!無視! 「「ゆっくりしていってね!!」」 クラクラッ 「おおおっと」 ドタン! 体から急に力が抜ける感覚がして、立つことができなくなり、 壁に寄りかかるようにして倒れた。 「「ゆっくりしていってね!!」」 「立てない!なぜだ!」 足に力が入らない。 チクショウッ!俺にはアニメがあるんだ! こんな所で、こんな所で倒れるわけには! 「「ゆっくりしていってね!!!」」 瞬間、俺の視界がモヤモヤと歪んできた。 ところどころ舗装が剥けている道がなぜか花畑に見える。 視界をちょろちょろ飛んでいるのは・・・ちょうちょか? ゆ っ く り し て い っ て ね ! ! ゆっくりの言葉が体にゆっくりと染み込んでくる。 俺はアニメを見なければ、おりんりんランドを拝まなければ…。 今日のおりんりん…今日のランド…今日のおりんりん…。 ゆ っ く り し て い っ て ね ! ! ………。 ああ、よく考えればアニメなんてそんなに見たくないかもしれない。 たぶん従業員ボイコットを気にゾンビ総動員なんだろうしな。 万が一に化けたと話題になったら後で録画したやつをゆっくり見ればいい。 いや、そんなすぐに見なくてもしばらく経ったあと高画質かつ特典いっぱいのディスクを買おう。 いっそのこと墓場まで記憶は持って行けないという理由で、そんなの見なくてもいいという発想。 それより…なんだ、こう、もっと、ゆっくり…したい。 まどろみにからだを任せて、ゆっくりとゆっくりと沈みたい。 そのままゆっくりできる世界へ旅立とう。 誰もがゆっくりできる世界へ! ―――――――――――――――――――――――――――――― ――――――――――――――――――――――――― ―――――――――――――――――――― ――――――――――――――― ―――――――――― ――――― 「どぼじでまたねぢゃうのお゛お゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛??!」 「まだまりざあまあまもらっでないのにい゛い゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!」 お兄さんが眠っている横でゆっくりれいむとゆっくりまりさは叫んだ。 せっかく自分たちがゆっくりということを教えにわざわざ山から下りてきているというのに。 最初に会った白くてしわしわな人間は「ゆっくりしていってね」と挨拶しても、 「ん?なんか言ったか?」「ああ、ゆっくりしてるよ」とまるで話が通じない。 挨拶ができなくともあまあまを持ってくることくらいできるだろうと脅してやったら、 「海女…わたしも若い頃は張り切ったものですね」「あの頃は一目ぼれじゃった」 もう無駄と判断して深追いはしなかった。 しわしわじゃない人間にしようと思い次に出会ったのは、髪の毛がなく群れでいじめられてそうな人間。 いかにも生きる希望を見失ってるという表情をしているこいつに、 ゆっくりを教えたらきっと感動してお礼もうんとはずむだろうと思った。 案の定「ゆっくりしていってね」と挨拶したら、 初めてゆっくりを知れた喜びか涙と鼻水で顔をびしょびしょにしていた。 全く、群れのおちびちゃんでもしーしーは我慢できるのに… とにかくこれなら当初の予定通りお礼もたくさんもらえるだろう。 しかし思い通りにはいかなかった。 かわいそうな人間は「おまえたちだけなんだなあああ」とその汚い顔ですり寄ってきたのだ! 「ありがとう、本当にありがとうぅ」擦りつけられるたびにネトネトした気持ち悪いのがきれいな肌にこびりつく。 奔流は過ぎたが、ネトネトの感覚はまだ残っていて非常に不愉快だ。 とりあえず体をきれいにするため自分をぺーろぺーろした。 舌にネトネトがつくたびににがにががじわっと来てひどくゆっくりできない。 適当鬼きれいにしたところであまあまを要求しようとしたが、すでにその人間は目の前から消えていた。 結局その人間がゆっくりと引き換えにくれたのはあまあまではなくにがにがであった。 これら失敗を踏まえて今度は顔色がよく元気そうな人間を選んだのだが結果はご覧のざま。 今のところ恩を恩で返す人間は一人もいない。 ゆっくりは人間を見たらゆっくりということを教えなければならない。 そして人間はゆっくりを教えられたのだから、 その見返りに自分たちにあまあまをたくさん渡さなければならない。 これは群れのルールだ。バカな人間でもこれくらいは理解できると思っていた。 「まりさ…まただめだったね…」 「しょうがないよれいむ、にんげんさんはあんこのうなんだから!」 コツコツコツ 「ゆゆ?あしおとがきこえるよ!」 「こんどこそあまあまをもらおうね、れいむ!」 目を凝らして道の先を見ると金色の髪の毛をした人間が一人。 金色と言っても群れにいるありすとは比較のしようがないほどひどい色。 だがよぼよぼでも、髪なしでも、せかせかでもない。 「これならだいじょうぶそうだね!」 「じゃあいくよ、れいむ!」 「せーの!」「せーの!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 完璧な挨拶だ。 これで人間は心の底から存分にゆっくりしてこう言うだろう。 「ゆっくりが教えてくれた初めてのゆっくり。その感覚は心を穏やかにしてくれて、 こんな素晴らしいゆっくりを教えられた私は、きっと特別な人間なのだと感じました。 そんな私がゆっくりにあげるのはもちろん極上のあまあま。 なぜなら、彼もまた、特別なゆっくりだからです。」 あまあまは目前だった。 「ヤベーゆっくりじゃん!キモカワイイー!!」 「「へ?」」 視線が合うやいなやれいむに向けて突撃してくる人間。 「おねーさんのスーパーすりすりタイム開始じゃね?」 「なにいってんの?ゆっくりできたらはやくあまあまをゆぶげぇ!」 「れいむー!」 れいむの視界が人間の顔でいっぱいになった瞬間ザリザリと皮を抉るほどの強烈なすりすり。 ザーリとひとつ擦れば傷ができ。 ザーリとふたつ擦れば傷口開き。 ザーリとみっつ擦れば中身が漏れ出る。 「ゆだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」 「これモチ肌ってヤツ?マジテンション上がるんですけど!」 「いたがってるよ!ゆっくりやめてね!!」 まりさの声はザリザリ魔に届かない。 ザーリザーリ 「ゆぎや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」 「もうやめないとじつりょくこうしでいくよ!!」 「んあ?」 まりさに気付いたのかザリザリ魔が振り向いた。 「まりざあ゛あ゛あ゛あ゛いだいよお゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!」 「れいむ、だいじょうぶ?ゆっくりしてね!」 ザリザリから解放されたれいむの左頬は子ゆっくりくらいの穴が空き、 そこから餡子が絶え間無くこぼれ落ちている。 どうしてれいむがこんな目にあわなくちゃいけないのだ。 ゆっくりさせてやっているのに一向にあまあまをくれない人間。 もう我慢できない。 「にんげんさん!もうゆるさないよ!!まりさのたいあたりでゆっくりしんでね!!」 「ハァ?饅頭のくせにケンカ売るんですか?」 「まりさはほんきだよ!!」 「てかさ、たいあたりとか!マジウケルんですけど!!」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!」 バカにできるのも今のうちだ。 れみりゃを追い払うほどのまりさの体当りを食らったら、 人間なんてきっと空まで飛んで行ってしまう。 そして空の上でゆっくり後悔するがいい。 「ゆーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」 「ゆっくりしねぇ!!」 「コーナーキックから・・・そのままゴールにシュート!!」 「ゆげばぁっ!!」 真っ向から体当りを仕掛けたまりさは、 ザリ魔のシュートによって天高く飛ばされる。 何故だ。何故 何故こんな人間ごときに自分の体当りが効かないのだ。 嘘だ、嘘だ。これは夢だ。 これは・・・きっと夢だ。 そして目が覚めれば・・・ 「ゆべしぃ!!」 まりさの着弾点を中心に餡子の花が開いた。 「ちょ中身もれてるし!弱すぎじゃね?」 「ゆ゛・・・ゆ゛・・・ゆ゛・・・ゆ゛・・・」 「てかもう飽きたから帰るわ、あーすっきり!」 ―――――――――――――――――――――――――――――― ――――――――――――――――――――――――― ―――――――――――――――――――― ――――――――――――――― ―――――――――― ――――― 「まりざ・・・まりざ・・・おぎで・・・」 「れ・・・れいぶ」 れいむに起こされたまりさ。 ずいぶんと餡子が出てしまいもう長くない。 「まりざ・・・もう・・・だめ・・・ゆっくり・・・できない」 「どうじでぞんなごどいうの?まだまりざどゆっぐりじだりないよ゛!」 口を開くたびに餡子が漏れるまりさ。 「ぜんぶ・・・にんげんざんのぜいだ・・・じぶんだぢばっがりゆっぐりじじゃって・・・。 まりさだちはぜんぜんゆっぐりでぎなぐで・・・」 「まりざ・・・」 「ぼう・・・げんがいだよ・・・」 「まりざ・・・ゆっぐりじぢゃだめだよ゛!ゆっぐりじぢゃだめだよ゛!」 「もっど・・・ゆっぐり・・・じだがっ・・・」 そう言い残すと、まりさは永遠にゆっくりしてしまった。 「まりざあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」 れいむは考えた。 なぜこんなことになってしまったのだろう。 自分たちはゆっくりさせる為に来たのに、 自分たちはとってもいいことをしに来ているのに、 自分たちは何も悪いことをしてないのに 何で自分たちがゆっくりできなくなってしまうのだろう。 まるで、人間にゆっくりが吸い取られているかの・・・ 「!」 そうだ。人間は元々ゆっくりを知らないかわいそうな人間なのだから、 自分たちにあげるゆっくりがなかったのだ! なんてことだ! 一度にたくさん人間にゆっくりをあげてしまったから、自分たちのゆっくりが尽きてしまった! それで自分たちはゆっくりできなくなってしまったのだ! 「どぼじで・・・」 ようやく問題の答えが出たれいむの左頬にアリがたかってきた。 ピリピリとした傷みがゆっくりれいむを蝕んでいく。 「まりざ・・・」 ああ・・・目が霞んできた。 もうはっきり見えるのはもうすぐ死ぬという未来だけだ。 「れいぶもぞっぢにいぐからね゛!」 ―――――――――――――――――――――――――――――― 人間が「ゆっくり」を忘れてしまったためにゆっくりが誕生した。 なのでもはや「ゆっくり」はゆっくりにしか作れない。 そしてその「ゆっくり」をゆっくりを知らない人間に与えるのがゆっくりの役目となった。 彼らはゆっくりするために生まれて来たのではない。 ゆっくりさせるために生まれて来たのだ。 終 ******************************************************* 反省 前半と後半の差 今まで書いた作品 初めての制裁 僕のうさばらし ゆっくりは死んだ 見せあいっこ このSSに感想をつける
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(夢) れいむは夢を見ている。不思議な感覚である。夢の世界に自分がいて「これは夢だ」と認識している。 れいむは電車に乗っている。猿が運転する小さな列車。イベントなどで見る事ができる、俗に言うお猿の電車。 れいむは周りを見渡す。一面白一色の世界。夢にありがちな光景。特に不審に思ったりはしない。 ゆっくりだって夢を見る。夢の中では何だって起こる。だから多少おかしな事が起こっても納得してしまう。 これはこういう物なのだと。特に今回はなぜか「これは夢だ」とはっきり自覚しているのだから。 そういう訳でれいむは電車に乗り続けている。夢ならばいつか覚めるだろう。なにせ夢なのだから。 お猿の電車は5両編成。1両に1匹ゆっくりが乗っている。れいむの車両は一番前。 自分以外の乗客のゆっくりは、皆一様に青ざめた顔をして前方の一点を注視している。身動き一つしない。 れいむも自然と前を見つめる。何も感じない。何も不思議に思わない。夢では良くある事。 真っ直ぐ何処までも続く線路。どれ程進んだ頃だろうか。不意に猿の車掌が声を上げる。 「次はぁー、串刺しー。串刺しー。」 電車は駅に滑り込む。プラットホームが一つだけ。屋根もベンチも何も無い。殺風景な狭い駅。 駅に着いたのに誰も降りようとはしない。れいむもそのまま。電車から降りない。夢とはそういう物。夢とはそういう物。 その時、不意に現れた4匹の猿。駅員の格好をしている。 猿の駅員は最後尾の車両に行くと、乗客のゆっくりを電車から引き摺り下ろす。 乗客を囲む猿。瞬き一つしないゆっくり。そして次の瞬間。 「ゆぎゃああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 辺り一帯にゆっくりの断末魔が響き渡る。ゆっくりを囲んでいた猿達がふっと煙の様に消え、 後に残ったのは全身を針金で串刺しにされたゆっくり。 白目を剥き、刺された所から餡子を流し、ゆ゛っゆ゛っゆ゛っと唸りながら痙攣している。 普段のれいむならば失神するか恐怖で我を忘れ泣き叫んでいたであろうが、これは夢である。 恐ろしいと思いながらもどこか冷めた目で現状を観察していた。 やがて電車は何事も無かったかの様に走り出す。 またしばらく行くと、猿の車掌が案内をする。 「次はぁー、切り裂きー。切り裂きー。」 電車は駅に止まり、一番後ろの乗客が引き摺り下ろされる。そして響き渡る悲鳴。 「ゆぎゃああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 駅員が消えた後に残されたのは、全身を無残に切り刻まれたゆっくり。 至る所から餡子を垂れ流し、びくんびくんと痙攣している。 瀕死のゆっくりと目が合う。何かを訴えかける目。彼女の呟きが小さく聞こえてくる。 「はやく・・・はやく・・・はやく・・・」 そして電車は走り出す。2匹のゆっくりが惨殺されるところをみたれいむはすっかり怯えてしまっていた。 しかしれいむは逃げ出さない。なぜならこれは夢だから。ただの怖い夢だから。だたの悪い夢だから。 「次はぁー、焼き鏝ー。焼き鏝ー。」 また1匹乗客を降ろした電車は、次の駅を目指して走り出す。 次?次の駅?次の駅でもまた乗客が一人降ろされるのだろうか? 誰が?今、この電車に乗っているのはれいむとれいむの後ろに乗っているゆっくりだけ。 順番で行けば次は後ろの子の番?ではその次は? 俄かに引き攣るれいむの顔。だが大丈夫これは夢だ。自分に言い聞かせる。 大丈夫。大丈夫。大丈夫。これは夢だ。これは夢だ。これは夢だ。 しかし、震えは止まらない。全身を焼かれ、炭になったゆっくりの呟きが耳から離れない。 「おきないと・・・おきないと・・・おきないと・・・」 お猿の電車は走り続ける。たった2匹になった乗客を乗せて。 終点は?終点はどこだ?この夢の終わりは?悪夢の終了は? 大丈夫。きっともうすぐ目が覚める。目が覚めたらきっとまたゆっくりできる。 だってこれは夢なんだから。だってこれは悪い夢なんだから。 やがて電車は減速し、プラットホームが見えてくる。 れいむの願いを打ち砕く、車掌の非情なアナウンス。 「次はぁー、押し潰しー。押し潰しー。」 れいむは見てしまった。一部始終を。猿の駅員に引き摺り下ろされたゆっくりは、大きな万力にセットされる。 ゆっくりと回るハンドル。締め上げられるゆっくり。歪んだ顔から漏れ出す餡子と悲鳴。 無残に潰されたゆっくりを背に、静かに走り出す電車。風が彼女の最後の言葉を運んでくる。 「ほんとうに・・・ほんとうに・・・ほんとうに・・・」 いよいよ、最後の乗客になってしまったれいむ。早く起きないと。早く起きないと。 死んでいった仲間達。初めて見る家族以外のゆっくり達。 一緒に遊びたかった。一緒にゆっくりしたかった。 また今度会いましょう。違う夢で。また今度会いましょう。楽しい夢で。 だから今は、お願い早く目覚めて。夢から覚めて。夢から覚めて。 彼女達が残した言葉。早く、起きないと、本当に・・・死・・・ 「次はぁー。撲殺ー。撲殺ー。」 車掌の声。駅のホーム。猿の駅員。手には棍棒。 起きないと!起きないと!起きないと!起きないと! 引き摺り下ろす駅員。抗うれいむ。抵抗は空しく、れいむは床に固定される。 早くしないと!早くしないと!早くしないと!本当に! 振り上げられる棍棒。こびり付いた餡子のシミ。どれほどのゆっくり達を屠ってきたのだろう。次はれいむの番。 早く目覚めろっ!悪夢よ去れっ! (現) 「ゆううううううううううううううううううう!!!!!」 絶叫と共に目覚めるれいむ。体中汗びっしょり。はぁはぁはぁ、と全身で息をする。 「どうしたの?こわいゆめをみたの?うなされてたよ。」 母の声。れいむを案じて体を寄せ、ほっぺたにすりすりしてくれる。 母の体温が心地良い。良かった・・・夢から覚めた・・・これでゆっくりできる・・・ 心配する母に「へいきだよ。もうだいじょうぶだよ。」と返事をし、辺りを見回す。 いつもと変わらぬ景色。四面を囲う茶色の壁。母と幼い妹達。 1分もかからず1周できる狭い世界。小さな小さなれいむの世界。 良かった。戻ってこれた。現実の世界に。夢は終わった。 悪夢の事などすっかり忘れ、家族と一緒にゆっくりする。 跳ねまわり、歌を歌い、昼寝をし、すりすりする。 家族の他に仲間はいないが、そのかわり天敵もいない。餌を探さずとも、ご飯は定時に空から降ってくる。 とてもゆっくりと流れる時間。時間が止まったらいいのに。この時がいつまでも続いたらいいのに。 しかし無情な時の流れは、何時までもれいむをゆっくりとはさせてはくれない。 突然現れた黒く大きな影。長く延びた2本の腕。れいむ達に向かってくる。 「ゆっ!どこにいくの!かえしてね!れいむのかわいいあかちゃんをかえしてね!」 2本の腕はれいむの一番幼い妹を連れ去った。母が半狂乱になりながら叫ぶ。 やがて聞こえてきた赤ゆっくりの悲鳴。その大きな悲鳴が、だんだん力なく小さくなっていく。 「ああああ!あかちゃん!まっててね!おかあさんがいまたすけにいくからね!!!」 壁に体当たりを繰り返す母。そこへ空から何かが降ってくる。 漂う甘い香り。穴から黒い何かを流している。物言わぬ物体。白くモチモチとした小さな死体。 「ゆぎゃあああああああああ!!!れいむのあかちゃんがああああああ!!!!!!」 目に映ったのは、針金に全身を貫かれた幼い妹の変わり果てた姿。れいむは気を失った。 (夢) れいむが目を開ける。そこに広がっているのは白一色の世界。そして猿の電車。 夢・・・また同じ夢の世界に来てしまった。 早く目覚めなければ。早く・・・早く・・・ 必死に「おきろ!おきろ!」と唱え続けるれいむ。 しかし、一向に目が覚める気配はない。そして聞こえてきた車掌の声。 「次はぁー、切り裂きー。切り裂きー。」 繰り返される悪夢。この前と同じ展開。待っているのは、おそらく同じ結末。 れいむの後ろの乗客たちは、切り裂かれ、焼き鏝を当てられ、万力で押し潰される。 あああ・・・次はれいむ・・・れいむの番・・・ 車掌のアナウンスが聞こえ、遠くに駅が見えてくる。 早く起きないと!早く起きないと! 電車が止まり、れいむに寄ってくるのは棍棒を持った死刑執行人。 れいむは目を閉じひたすら念じ続ける。 覚めろっ!覚めろっ!覚めろっ! (現?) 再び目を開けると、そこにあるのは茶色の世界。戻ってきた。現実の世界。 しかし、そこには何時ものゆっくりとした時間は流れていない。 我が子を失い打ちひしがれている母。黒い影に怯える妹達。 黒い影はまたやって来た。2本の長い腕がれいむの妹ににじり寄る。 逃げる赤れいむ。しかし、ここは四辺を茶色の壁で囲われた狭い世界。あっと言うまに追いつめられる。 「やらせないよ!やらせないよ!」 おかあさん!子供達が叫ぶ。伸びてきた手に体当たりをする母。黒い影が一瞬たじろぐ。 既に一人子を失った。この子までもやらせはしない。母は憤怒の表情で長い腕の前に立ち塞がる。 黒い影の標的が子から母へ変わる。その大きな左手が母れいむを床に押さえつける。 「おかあさん!!!」 「だいじょうぶ!おかあさんはへいきだよ!みんなははやくにげてね!」 逃げる?いったい何処へ逃げると言うのだ?壁に囲まれた小さなこの世界で。 母の言葉を真に受けて、壁に向かって体当たりを続ける妹達とは違い、 れいむは床に押さえつけられた母を、静かにじっと見続けていた。まるで夢でも見ているかの様に。 なぜだろう?これが現実であると言う実感が湧かない。どうしてれいむ達がこんな目に遭うの? 自分達はゆっくりだ。ゆっくりする為にうまれ、日々をゆっくりと過ごす。こんな目に遭う為うまれた訳じゃない。 なぜこんな目に遭う?理由は?・・・理由?ひょっとして理由なんて無いんじゃ? 理由が無い・・・理不尽な仕打ち・・・この感覚・・・何処かで・・・ 夢?これはひょっとして夢なんじゃないか? れいむがそんな事を考えている間も、黒い影は休む事無くその腕を動かし続けた。 母を目がけて伸びてゆく右手。握られているのは鈍い光を放つ鋭利なナイフ。 その鋭い切っ先が母の体を切り刻む。流れ出る餡子と悲鳴。 妹達は気も狂い、訳の解らない言葉を発し、泣き叫びながら壁に体当たりを続ける。 れいむは動かない。薄れゆく意識。こんなのゆっくりじゃない。こんなのが現実なはず無い。 (夢?) 目を開ける。見えてきたのは白い世界。夢の世界。怖い怖い悪夢の世界。 聞こえてきた、車掌の声。聞きたくもない、あの言葉。 「次はぁー、焼き鏝ー。焼き鏝ー。」 繰り返される悪夢。耳から離れない悲鳴。こんなの嫌だ!誰か助けて! 再び現実。茶色の世界。次の犠牲者。幼い妹。 伸びる黒影。手には焼き鏝。焼かれる幼子。消えない悲鳴。 いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ 夢?現実?区別がつかない。ここは何処? 目の前にあるのは万力。挟まれているのはれいむの妹。 長い腕がハンドルを回すたび、赤ちゃんの悲鳴が世界に響く。 「たすけて・・・おねえちゃん・・・」 何もできない。どうする事もできない。ただ見てるだけ。黙って見てるだけ。 万力に締め上げられたその小さな体は、裂け目から涙の様に餡子を流す物言わぬ唯の物体に。 こんなのゆっくりじゃない。こんなのゆっくりじゃない。 ゆっくりはゆっくりしているべきもの。ゆっくりしていないのはゆっくりじゃない。 れいむはゆっくりだ。だからゆっくりするべきだ。 ゆっくりする。だかられいむはゆっくりする。でもできない。なぜ?せかいがゆっくりさせてくれない。 どうしてゆっくりできない?ゆっくりはゆっくりするはずなのに。なぜせかいがじゃまをする? せかいはまちがっている?だからゆっくりできない?ここはれいむのいるべきせかいじゃない? そうだこれはゆめなんだ。そうだこれはゆめなんだ。 だかられいむはゆっくりできない。そうだ。わるいゆめだからゆっくりできないんだ。 (夢。これは夢。全部夢。悪い夢。) れいむを見下ろす大きな黒い影。2本の長い腕がれいむに迫ってくる。 持ち上げられたれいむ。わぁ、おそらをとんでるみたい。まるで夢の様だ。 眼下に見えるはれいむの世界。さよならさよなら悪夢の世界。小さな小さな茶色の世界。大きな大きな段ボール。 机の上に下ろされたれいむ。れいむの上に振り下ろされた棍棒。 痛い。痛い。痛い。痛い。 だんだん意識が遠のいていく。痛みがだんだん消えていく。 やっぱりこれはゆめだったんだ。こわいこわいゆめだったんだ。 その証拠に夢の住人の声が聞こえてくる。次の行先。れいむの現実。 「次はぁー。fuku****.txt。fuku****.txt。」 ネタ元:猿夢 end 作者名 ツェ 今まで書いたもの 「ゆっくりTVショッピング」 「消えたゆっくり」 「飛蝗」 「街」 「童謡」 「ある研究者の日記」 「短編集」 「嘘」 「こんな台詞を聞くと・・・」 「七匹のゆっくり」 「はじめてのひとりぐらし」 「狂気」 「ヤブ」 「ゆ狩りー1」 「ゆ狩りー2」 「母をたずねて三里」 「水夫と学者とゆっくりと」 「泣きゆっくり」 「ふゅーじょんしましょっ♪」 「ゆっくり理髪店」 「ずっと・・・(前)」 「ずっと・・・(後)」 「シャッターチャンス」 「座敷ゆっくり」 「○ぶ」